メールがGmailやiCloudに届かない?SPFとDKIM設定で解決しよう
はじめに
最近、独自ドメインからメールを送信してもGmailやiCloudでメールが「スパムフォルダ」に入ったり、届かなかったりする事象が多発しています。
これらの問題は、メール認証に関する設定が不十分であることが原因です。
本記事では、GmailやiCloudでの到達率を改善するための SPF と DKIM の設定について、原因から設定方法まで詳しく解説します。
なぜメールが届かないのか?
1. SPF認証の失敗
SPF(Sender Policy Framework)は、メールの送信元IPアドレスが正規のサーバーから送信されているかどうかを検証する仕組みです。
SPF設定がない、または誤っている場合、GmailやiCloudはそのメールを「疑わしい」と判断します。
例: SPFがない場合の動作
- Gmail: メールがスパムフォルダに入る、または到達しないことがある。
- iCloud: 迷惑メールとして拒否される可能性が高い。
2. DKIM署名がない
DKIM(DomainKeys Identified Mail)は、送信するメールに暗号署名を付加し、そのメールが改ざんされていないことを受信者側で検証する仕組みです。
署名がないと、受信サーバーは信頼性を疑います。
例: DKIMがない場合の動作
- Gmail: メールの信頼スコアが下がり、スパムと判定されることがある。
- iCloud: メールが到達しないケースも多い。
3. DMARCポリシー未設定
DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting & Conformance)は、SPFとDKIMを組み合わせたメール認証ポリシーを提供します。DMARCがないと、受信サーバーは送信者のポリシーを理解できず、厳格な判定を行います。
SPFとDKIMの設定方法
1. SPFレコードの設定
SPFレコードは、ドメインのDNSにTXTレコードとして設定します。
SPFレコード例
txt
コードをコピーする
v=spf1 ip4:157.7.184.11 -all
- ip4:157.7.184.11: メール送信を許可するサーバーのIPアドレス。
- -all: 上記以外のサーバーから送信されたメールを拒否。
設定手順
- ドメイン管理サービス(例: お名前.com、Xserverなど)の管理画面にログイン。
- DNS設定画面を開く。
- 新しいTXTレコードを追加し、上記のSPFレコードを設定する。
2. DKIMレコードの設定
DKIMを有効にするには、メールサーバー側で署名を生成し、対応する公開鍵をDNSに設定します。
DKIMレコード例
txt
コードをコピーする
default._domainkey IN TXT “v=DKIM1; k=rsa; p=MIIBIjANBgkqhkiG9w0BA…”
- default._domainkey: DKIMレコードの名前。
- p=: 公開鍵。
設定手順
- メールサーバー(例: Postfix、SendGrid)でDKIM署名を有効化する。
- サーバーで生成された公開鍵を取得する。
- DNS設定にTXTレコードを追加し、公開鍵を登録する。
3. DMARCレコードの設定
DMARCはSPFとDKIMの結果を基に、メールの扱いを指定します。
DMARCレコード例
txt
コードをコピーする
_dmarc IN TXT “v=DMARC1; p=reject; rua=mailto:report@example.com;”
- p=reject: SPFやDKIMが失敗した場合にメールを拒否。
- rua=mailto:report@example.com: レポートを受け取るメールアドレス。
設定手順
- DNS管理画面で新しいTXTレコードを追加。
- 上記のDMARCレコードを設定する。
検証方法
設定後、以下のツールでSPF、DKIM、DMARCの設定を検証します:
- Google Admin Toolbox
- Mail Tester
まとめ
SPFとDKIMの設定はメール到達率を向上させる重要な要素です。また、DMARCを設定することでさらに信頼性が向上します。独自ドメインのメール運用を安全にするため、これらの設定をぜひ実施してください!
この記事を投稿することで、同じ問題に悩む方々の助けになれば幸いです!
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